セミナー・イベント情報

2024年度 12月12日 公開セミナー 終了しました

SPEED2024 公開セミナー
場所:早稲田大学リサーチイノベーションセンター121号館B1階コマツホール※現地参加のみ
ネイチャーフットプリント―金融機関の活用を想定した自然資本に関するライフサイクル評価手法―

自然資本の情報開示に関するTNFD(Taskforce Nature related Financial Disclosure)報告が公開されたことを受けて、日本は世界最大の109社が自然資本に関する財務情報開示を宣言しました(2024年7月末時点)。これらの企業が自然資本に関する財務情報開示を行う際の大きな課題のひとつは、「指標」に何を採用し、どのようにして評価するかにあります。
ENCORE(Exploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure)をはじめとして数多くの生態系を評価するための手法がありますが、バリューチェーンを考慮するものの定量分析が行えない、個別の企業や製品を対象にした分析ではないなどの課題が指摘されています。
これらの問題を解決するための手段としてLCAが注目されています。PBAF (Partnership for Biodiversity Accounting Financials)は金融機関向けに生物多様性に関する定量分析の方法についてLCAの影響評価に注目したガイドを公開し、積極的な活用を推奨しています。一方でTNFDは金融機関向けのフットプリントガイダンスを発行し、現状のLCA手法は地域解像度が低いことや生態系サービスに関する評価がないなどの課題を指摘しています。
特に生物多様性に対する影響が大きい資源・原材料調達、エネルギー消費、廃棄処分を含むライフサイクルを網羅した評価は、企業の生物多様性に関する情報開示の有効なツールとして期待されている一方で、金融機関を含むあらゆる産業界が活用できる評価手法とツールの開発が不可欠です。我々は、これまでLCAの影響評価手法のひとつであるLIMEの開発を進めてきました。これまでに国内製造業を中心に活用されており、生物多様性条約の補助指標として採用されるなど、日本の標準評価手法として認識されるまで成長しました。このたび、環境省による支援を受けて、金融機関における活用を想定した自然資本・生物多様性に注目したライフサイクル影響評価手法として、ネイチャーフットプリントを開発するプロジェクトを始めることとなりました。本セミナーでは、現在の自然資本や生物多様性に関する評価手法に関する国際的動向と金融機関における期待と活用に関する現状についてご講演いただき、ネイチャーフットプリント評価手法開発に向けたプロジェクトの概要について紹介します。自然資本、生物多様性の影響の定量評価や企業における自然資本の情報開示、サステナブルファイナンス等に関心を持つ方々のご来場を期待します。

主催:SPEED研究会
共催:環境省
協賛企業:MS&ADインターリスク総研㈱、㈱ゼロボード、TCO2㈱
協力:一般社団法人サステナブル経営推進機構、一般社団法人産業環境管理協会、公益財団法人日本環境協会、グリーン購入ネットワーク
日時:2024年12月12日(木)9:30~17:00  懇親会:17:45~(講演者様、会員企業様、協賛企業様、ネイチャーフットプリントプロジェクト(BRIDGE)参加企業様限定)
場所:早稲田大学リサーチイノベーションセンター121号館B1階 コマツホール
懇親会:リーガロイヤルホテル東京 2階 エメラルド(予定) 参加費無料
開催方法:会場参加のみ ※オンライン配信はございません
参加費:無料 (SPEED会員以外の方もご参加可能です)
お申し込み方法:会場ご参加ご希望の方は、
「お申込みはこちら」よりお申し込みください。
お申し込み期限:12月5日(木)まで ※定員に達したため、お申込み受付は終了いたしました。
※少しでも多くの企業様・団体様にご参加いただくため、1社(1団体)2名~3名までのお申し込みにご協力いただけましたら幸いです。
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プログラム

9:30~ 9:40 開会挨拶 伊坪徳宏 早稲田大学理工学術院 教授/SPEED研究会 会長
9:40~10:20 永田 綾 環境省自然環境局 自然環境計画課 生物多様性主流化室 室長
「ネイチャーポジティブ経済の実現に向けた環境省の取組」
10:20~11:00 竹ケ原 啓介 政策研究大学院大学 教授
「金融機関からみた生物多様性情報開示に対する期待と取組」
11:00~11:10   ー 休憩 ー
11:10~11:40 栗山 浩一 京都大学農学研究科 生物資源経済学専攻 国際農林経済学講座 教授
「環境影響の経済評価手法と生態系サービスの評価手法」オンライン
11:40~12:10 寺崎 康介 MS&ADインターリスク総研㈱
「自然資本経営の実現に向けたLCAへの期待と課題」
12:10~12:30 石森 昌子、鍋島 美月 ㈱ゼロボード 「保全生物学にもとづく、TNFD対応のためのアプローチ」
12:30~13:30  ー 昼食 ー
      ※コマツホール内は飲食禁止となっております。ご昼食は近隣の飲食店のご利用をお願いいたします。
13:30~14:00 伊坪 徳宏 早稲田大学理工学術院 教授/SPEED研究会 会長
「ネイチャーフットプリントプロジェクトの枠組みと研究プロジェクトの紹介」
14:00~14:30 正畠 宏一 TCO2㈱ 「Simaproを利用したLCAによる生態系影響評価」
14:30~14:40  ー 休憩 ー
14:40~15:10 湯 龍龍 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構
「ネイチャーフットプリンプ影響評価係数の開発~気候変動を対象に~」
15:10~15:40 本下 晶晴 (国研) 産業技術総合研究所 「グローバルサプライチェーンにおける水資源消費による生態系への影響」
15:40~15:50  ー 休憩 ー
15:50~16:20 横井 崚佑 (国研)産業技術総合研究所 「ライフサイクル影響評価における天然資源採掘の影響評価手法」
16:20~16:50 金本 圭一朗 東北大学大学院環境科学研究科 先進社会環境学専攻 准教授
「サプライチェーンにおける生物多様性の損失の影響の定量化」オンライン                                               16:50~17:00 閉会挨拶 伊坪徳宏 早稲田大学理工学術院 教授/SPEED研究会 会長                                   17:45~    懇親会(講演者様、SPEED研究会会員企業様、協賛企業様、ネイチャーフットプリントプロジェクト(BRIDGE)参加企業様 限定)
※講演資料は、HP会員ページに掲載予定です。12/12(木)当日はこちらにも掲載いたします。

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